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トヨタ プリウス 05y 実践3年 実践大賞2010

このオーナーはコーティング施工の下地処理の失敗からボディに細かい線傷が無数にできてしまったのをどうにかしたい。ということで、センタツに出会われました。

「本当に綺麗になるんですか?」とHPからご質問を頂いたと記憶しています。今だから言えますが「不信感」がにじみ出てました。笑)        それは当然です、プロ施工のコーティングに出したのに線傷ができて帰ってきた。そこにプロを自称する洗車達人PRO.comがあっても全く信じられるわけがありません。オーナーは全く不信に陥ってしまっているのですから。それを取り戻すには現実にお車が満足ゆく状態になることしかありません。センタツは「なる」と思ってますが、オーナーはまだその確信はないのは当然なのです。

しかも、このトヨタのソリッド黒は非常に難しいカラーで、洗車方法の誤りや施工技術の粗をモロに映してしまいます。プロ施工でもこの黒は「難しい」とされていて、板金塗装でも下手な板金屋では同じカラーを復元できませんし、洗車屋でも下手なら数年で輝きは維持できても、細かい線傷は「黒だからしょうがない」と言い訳してしまうしかないと思われているカラーです。

それをオーナー御自身の手で「復元できますか?」とご質問いただいたという状況だったわけですが。オーナーの脳裏では「新車時以上」でなければ「うん」とは言ってもらえない状況だったでしょう。で・・・・

「できます」と答えました。なぜなら・・・できるからです。私自身もこのソリッド黒はもう無数に磨いてきてツボは知っています。あとはオーナー御自身次第ということになります。

当初、「まず基本の洗車を大事にされてください」とアドバイスしたと思います。ですが、なかなか洗車傷が消えてゆかない為にオーナーは疑心暗鬼になられたそうです。それもメールのやりとりで解っていたのですが「基本が大事です」とアドバイスしつづけました。

▲まだセンタツをはじめた頃のご報告「疑心暗鬼に陥り。失敗もあったが次第にキラキラ感が増してきた」

なぜなら、この黒を復元するなら。まずは「基本の洗車方法がいかに大事なのか?」という事に気づく必要があるからです。基本の洗車とはタオルの使い方だったり、水洗いの方法だったりそういうことです。でなければ、この黒は基本の誤りを確実に映し出してしまいます。

それを多くの方はケミカルでなんとか治らないかと思われる方が多いのですが。結局、ケミカルで一時的に直っても、また磨きに出しても基本の洗車方法が誤っていればあっというまに線傷が増加しますし、この艶黒は輝きをくすませてしまいます。そして、オーナー御自身も非常に「不自由」な洗車をすることになるのです。「●●はできない」「●●はしてはいけない」という風に非常に神経をつかいデリケートになってしまいます。

達人は逆です。自由奔放に余裕をもって「確実に輝きが高まる」というイメージができそれに向かって楽しみながら洗車できます。線傷リスクは極めて低く、尚且つ軽いヘアラインならその場で直すこともできる。という武器をもっているわけです。普通なら怖くてできない、「磨き」もきっちり行います。腫れ物に触るようには扱わないのです。それはこの車がフェラーリやベントレーだったとしてもそんなことはしません。車に呑まれていては車は輝かないのです。

ある意味「壁」があるのですが、その壁をクリアして欲しいと思っていました。そしたら・・・「洗車が楽しめる。このプリウスが応えてくれる」と思って一生懸命サポートしていました。

▲1年目。次第に余裕がでてきた頃のご報告。

また、基本ができなければ、線傷の修復もできないのです。ですから。オーナー御自身、最初は我慢のしどころだったと思います。

しかし、1年目ごろからオーナーのご報告に変化が出てきました。「次第に線傷が消えてきた」というご報告。

そして、2年。3年と経て最終的にオーナーが気づいたことは。

▲2年目のご報告:隙がありませんね。

「やはり基本が大事だ」ということです。それさえできれば、この黒は写真のようにありとあらゆるものをくすみなく鏡のように映しこみます。最新のご報告(ご挨拶?(^^))の三枚の写真は夜景を映し出しています。ボディにヘアラインや細かい線傷があるとライトの明かりは点に映りこみません。また、酸化皮膜や水垢があると白く濁った感じに乱反射を起こしますが。非常にクリアです。

▲そして3年目のご報告

これをオーナーはご自分で取り戻し3年間、維持・向上し続けているという事になります。これは下手な洗車屋や施工業者はできないです。

トヨタ黒は正直です。非常にレベルの高い高品位の洗車を普段の洗車でやっておられるということになります。文句なしに実践大賞に選ばせていただきました。結局はオーナー御自身がご自分の愛車の一番の専門家ということでしょう。ちなみにディーラーさんもこのお車は触れないらしいです。笑) お付き合いも3年になりますが、最初のご質問のことをいつも思い出しますね。

これからも愛車とカーライフを楽しまれてください。