Q. 初回施工編解説を読んでいて気になった事がありましたのでメールいたしました。フロントとリアにメッキパーツがありまして、ボディ同様にメッキパーツにも『秘伝水垢落とし』を施工してよろしいのでしょうか?それからメッキパーツにもウロコみたいな物が付着しているのですが、気にせずベーシックケア工程まで施してよろしいのでしょうか? 宜しくお願いいたします。

▲プラスティックのメッキパーツのお手入れについて、各車は実践報告より抜粋。メッキパーツはくすみなくクリアにしておきたいですね。

A.まず、プラスティック製のメッキパーツにウロコ(ウォータースポット)が形成されているということですので、秘伝水垢落しはウォータースポットを除去するのに適切ではありません。違うケミカルと道具と方法が必要になります。また、水垢落しの場合には施工方法としてスポンジを使いますのでもっと良い道具とケミカルがあります(初回施工程度ならかまいませんが、この部分のお手入れにスポンジを継続使用することはお奨めできません)適切なケミカル、そして方法でクリアにしてみましょう。ちなみに、水垢落しをこの部分に施工したからといって特に問題があるわけではありませんが、ケミカルとしてウロコを落とす能力は元々ありません。水垢落しですから。

●使える道具

Bクリーナーとキッチンペーパー (軽度ならこれで簡単にとれます)

コートクリーナー

センタツ8(一番お奨めです)

●プラメッキ部にウロコなどが形成している状態を改善する方法。

※当然、施工箇所には砂粒や微粒子などが無い状態です。施工部は水洗いしなければなりませんが、このときも部分施工ならキッチンペーパーは使えますよ。超吸水タオルならゴシゴシはしないことです。(水洗いの基本マニュアルを参照してください)

●方法

1)キッチンペーパーを数枚取り濡らして硬くしぼります。

2)Bクリーナーをキッチンペーパーパッドにつけプラメッキ部に塗布

※Bクリーナーはコンパウンド等を含んでいません。(よくある質問なので補足しますが・・Bクリーナーはコンパウンドではありません。これが原因で傷になる可能性はゼロです。Bクリーナーを使う目当てはウロコを形成している原因になっている物質の結合を弱めて取れ易くすることです。ウロコを落とすキッカケを作っているのです。)

3)しばらくおきます。(1分ほど・・・これは重度の場合。軽度の場合は拭いただけでとれます)

4)キッチンペーパーパッドで軽く磨きます。

5)そのままコートクリーナーをキッチンペーパーパッドで施工して仕上げておきます。この仕上げ結構大事です。

ウロコ形成がよほど酷くない限りこの方法で簡単に除去可能です。

少しくすんでいるようなプラメッキならセンタツ8がお奨め。

キッチンペーパーパッド+センタツ8で磨く方法もお奨めします。かなりクリアなメッキ状態になりますし長期間その状態を維持、保護します。細かい線傷も軽減できます。

●普段のプラメッキパーツのお手入れ方法

プラメッキパーツをスポンジなどでゴシゴシしないようにしましょう。

プラスティック製のメッキパーツ部は細かい傷が次第に増えていき易い箇所で、尚且つその線傷を修復することが難しい場所でもあります。ですから、例えば普段の洗車でスポンジでボディといっしょにこの部分もゴシゴシ洗っていると次第に細かい線傷がついてきますのでやってはいけません。使っているケミカルによってはこの部分が白く濁ってきたりします。プラメッキはケミカルなどに侵食を受け易いですので注意してください。

●下手に色々なものを塗らないほうが良いパーツでもあります。

使用しているケミカルが酸化皮膜形成したりあるいは侵食するような物ですと次第にメッキパーツもクリア感を失いはじめるでしょう。そういうデリケートなパーツです。

●全くお手入れしないのも考え物です。

傷などを恐れて全くこのパーツをお手入れしないのも考え物で、汚れがたまるとそこに水分が溜まり易くなり表面が酸化して荒れてきます。キチンとお手入れしておくと劣化も防げます。そのときに役立つのがこのキッチンペーパーを使った方法です。水+キッチンペーパーパッドで軽く拭き上げておくだけでも全然違います。この方法なら線傷リスクは極めて低いですし、水を含ませて施工しますので施工部をキチンと砂粒などを落としている状態であれば傷の心配はなくてすみます。(施工時に施工部を綺麗にするのは基本なので基本を大事にしましょう。汚れたままだと傷になりますよ。)

●秘伝コートVR4や秘伝コートSiなどの樹脂系コートを塗っておくのも良い方法です。

施工後はコートクリーナーやセンタツ8施工で磨きを入れておくと良いです。磨いておくというのは大事なポイントです。Siは硬度が高い皮膜を形成しますので細かい傷などのリスクも軽減してくれます。(ただし・・Siはセンタツメソッドになれお車もかなり綺麗になった上級者向けですので単品販売していません。センタツメソッドになれてお車も輝き復活してきたら試してみると良いです。)

●ウロコ形成の原因になるケミカルは洗車に使わない。

この部分にウロコが形成されているということは、その原因として考えられるのはそれ以前に使ってこられたコーティングやシャンプーなどが原因の可能性は疑うところです。カルテを拝見してもおそらく原因はこれまで使用されてきたケミカルの可能性は高いと思います。その他の事例から判断してもそう思います。それらの成分が次第に皮膜形成し、ウロコを形成する原因になっている可能性が高いでしょう。

●プラメッキはデリケート

プラメッキパーツ部というのは、ある意味リトマス試験紙のようなパーツです。なぜなら、例えばこの部分にウロコ形成が起こるということは、そのケミカルはボディにもウロコ形成している可能性があるということを判断できるパーツでもあるからです。

プラメッキパーツを透明感がありそれを持続し続けられるということをチェックしています。

例えば、撥水シャンプー等を使った場合にこの部分に簡単にウロコが形成されるケースは多くあります。そのような場合にはそのケミカルはボディに使わないほうが良いということをこのパーツが教えてくれます。また、最悪のケースではこのパーツに侵食してしまうようなケミカルを使用してきたケースで、このパーツ表面が次第に白くモヤモヤと濁ってしまいます。これは重症になるともはや再メッキか部品交換するしかありませんのでかなり注意が必要です。

また、水洗いしてこの部分の水滴を放置乾燥すると簡単にウォータースポットができてしまいます。これは、ボディでも結構多いです。水道水をかけて、そのままふき取らすに放置乾燥するのは厳禁です。一発で無数のウロコができてかなりしつこいです。(この場合も同様の方法で落ちますが・・ちゃんとふき取りましょう。タオルを絞って被せるだけでも水分除去はできるんです)

参考にされてください。

プラメッキ部は鏡のようにピカピカにしておくと気持ちいいですよね。クリアにしてみてください。